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「沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる」著者 空えぐみ氏 インタビュー

ジャンル
  • その他
活動者名
空えぐみ(漫画家)

空えぐみ氏

大阪府出身の漫画家
「沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる」の著者

漫画家の楽しさ・魅力・苦労は?

やっぱり自分が感じたことを漫画にすること自体がたまらなく楽しいですね。
そしてその(読者の)反応が本当にさまざまでして、自分が伝えたいことがそのまま伝わったり
読者さんが違う着眼点で楽しんだりとか
読み手の人の中で物語やキャラクターが生きているんだなと思うと
すごいワクワクして楽しいですね。逆に苦労することは
今連載している『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』でいうと
沖縄の文化って、エイサーだったりカジマヤーだったり
シーミーだったり、それだけですごく面白くて楽しいものなんですけれども
そういう既に面白いものを自分なりにどう漫画にしてきちんと楽しくするか
というところに頭をひねりますね。
そのまま「沖縄文化はこういうものがあります」と書いてしまうと
やっぱり教科書みたいになってしまうので。
その場合、沖縄に興味を持っている人は読んでくれるんですけど
そうでない人は「そもそも読んでくれるのかな?」と思うので
やっぱり漫画は入りやすい媒体なので
沖縄を今まで意識してなかった人にもできるだけ入り口を広くして
漫画を通して沖縄に興味を持ってもらうということに苦労するというか。
でもそういう人にも届くように描くことが目標ですね。

「沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる」ストーリーの誕生秘話は?

父方の祖父が沖縄出身でして(祖父が)若い頃に大阪に来て、お父さんが生まれて僕が生まれたんですけども。
沖縄に行ったことが高校の修学旅行しかなかったのであまりなじみはなかったんです。
東京に行った時に別の漫画を当時は執筆していたんですけど
そこで知り合った沖縄出身の友達がいまして。
その方にですね、沖縄の楽しいことをたくさん聞いてるうちに「沖縄ってすごい面白いな」と思うようになりましたね。
それで「僕も沖縄の漫画を描きたい!」と思いましたけども
まずは行って体験したいと思って沖縄のマンスリータイプのアパートを借りて1ヶ月だけ契約したんです。
もちろん沖縄を1ヶ月で体験しようだなんてとても足りなくて
結局は延長して2ヶ月ほど住んで、一旦内地に帰ったんですけど…帰ってから思ったのは
2ヶ月沖縄に住んでみて「やっぱり2ヶ月じゃ足りないな」と思いました。
ウチナーンチュの考え方とかそういうところをどうしても描きたかったので
これは移住しないとダメだなと思ってすぐに本格移住を決めました。
長期タイプのアパートを契約して今に至るという感じですね。
アパートを借りて2ヶ月では地域の方に本当に仲良くしてもらって。
旧盆にも呼んでいただきましたし自宅にもお邪魔させていただきました。
そこでウチカビを一緒に燃やしたりとか。長期滞在してからはシーミーにも呼んでいただいて
本当に良くしていただいてるんです。そこで皆さんに沖縄の話をたくさん聞いて
自分が「沖縄の漫画を描きたいんです」と言うと
「そうなの?じゃあこういうの知ってる?」ってすごいたくさん教えてくれるんですよね。
それで本当に楽しそうにお話されるので
沖縄のことを皆さんは本当に沖縄のことが大好きなんだなって感じますね。
そういうウチナーンチュの沖縄愛みたいなものを漫画に込めたいと思っているので
やっぱりそれは絶対に住んでみないと触れられない、感じられない部分だと思いますね。

今後の活動や展開について

沖縄は本当に魅力的な文化がたくさんあるので
地域によって、ヤンバルだったらヤンバルの文化がありますし
南部だったら南部の文化があるのでそういったところは
本当に車で飛ばしてでも触れたいと思っています。
今はコロナ禍でなかなか開催されないってこともあったりするんですけども
開催されるとなったら那覇や与那原の大綱曳きも見に行きたいですし
時間を削ってでも見に行きたいですね。

それと、今はうるま市の具志川に僕は住んでいるんですけども
具志川にしかない札遊びがあるんですよね。
島札とか字札とか呼ばれているんですけども
それも漫画には描かせていただいたんですけど
それを描かせていただいたときに「これは何だ?」というふうにお問い合わせいただいて。
沖縄県に住んでいらっしゃる方でも知らない
うるま市の具志川だけで売られている
具志川だけで遊ばれている札遊びなので本当にみんな知らなかったんですけど。
地域の方に「台風の時はみんな何して遊んだの?」って聞いたら
「字札で遊んでいた」とか
「正月とかも字札で遊んでいてオバアが本当に強い」とかそういう話を聞いていて。
漫画では絵だけしか出してないんですけど
でも絶対にこれは描きたいと思って描かせていただいたんですよね。
これを漫画で描いたときに内地(県外)でその漫画を読んでいただいた方
昔の札遊びを調べている方がうるま市の商工会に問い合わせしていただいたみたいで。
でもうるま市商工会の人もこれが何かわからなかったんですよね。
具志川の公民館に問い合わせが行って
「(島札を)もう一回作ろうか」という話になっているんですよね。
そういう新しい発見や意外な繋がりも大切にしていけたらと思います。

皆さんへのメッセージ

今コロナで大変な状況で沖縄の観光客も少し減っているみたいなんですけども
そういったときも自分は漫画を通して
「沖縄ってこんなに楽しいところだよ、素晴らしいところだよ」
という風に県内外にアピールしていきたいと思っていますので
これからもよろしくお願いします。

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