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私たちが子供のための演奏会をする理由

ジャンル
  • 音楽
活動者名
Music for Children Okinawa

Music for Children Okinawa

ピアニスト大藪祐歌
Music for Children Okinawaジェネラルマネージャーと代表務める
沖縄在住15年

ピアニスト碓井俊樹
Music for Children Okinawa芸術監督を務める
ウィーンと東京をメインに活動

活動内容

インタビュアー:
Music for Children Okinawaの活動内容について教えてください。

大藪:
これは未就学児対象の未就学児とご家族対象のクラシック音楽を提供するコンサートを中心に行っておりまして
毎月1回の公演を行っております。2021年1月から始めましたので、もう早くも13回目。
1日の公演に2公演、3公演やっておりますので、もう100組くらいのご家族に
クラシック音楽を楽しめる機会を提供できました。

碓井:
それをまた1日に複数公演やるんですけど、0歳から1歳、2歳から3歳、4歳から5歳と区切って
そういう風に丁寧に私たち活動してきました

大藪:
年齢を分けることで、やっぱり発達が違うので子どもたち、0から1歳は生まれたてのお耳を持ってますから
非常に優しいクラシックの音楽に親しんでもらう。そして良いピアノを毎回使わせていただいておりますので
ピアニストの技術によって引き出して、それをお伝えするといった取り組みをしています。
また2・3歳児、4・5歳児はまた発達が、またできることも増えていますし、いろいろ認識することも増えてきますので
その子たちが楽しめるようなプログラムを毎回思案しながら行っています

活動のきっかけ

大藪:
個人的には私は自分自身が親になったというところもありまして、この沖縄ではやっぱり子どもたちが
気軽にクラシック音楽を親しんだりとか、あとは美術だったりとかもそうなんですけども
自然に生活の一部にあるということがなかなか難しいんですね。
なので、そういった自分の娘を見ていてもそうですし、やっぱりこの沖縄での環境を変えていく
教育というよりもその心の癒しがあったりとか、そういったものが
クラシックだったりとか、芸術だったりとかっていうものには含まれていると思うんですね。
そういったものがやっぱり子供のうちにも、大変に必要なことではありますし
そういう機会を自分自身がピアニストなので、提供できるんじゃないかなって思って
碓井さんにお声がけした次第です。

碓井:
あとは一緒に大藪さんと話し合いまして、子どもさんのための演奏会
未就学児のための演奏会って、日本でも世界でも沢山あるんですけど
その中でも特質したものにしようという事で、500人、600人のホールでも
舞台の上で、生の音を聴いてもらって、しかも演奏者と距離が近いことによって
子どもさんもそうなんですけれども、親の皆さんのストレスを取って
子どもさん騒いたら出たりしなきゃいけないじゃないですか
そういうのも寛容に、こちらも演奏家もわかった上で、いい空間を作っていこうということで
結構、目立つ特質した演奏会だと思います。

 

ステージでやる理由

大藪:
子ども向けのコンサートというと、すべてではないですけども
どちらかといったら子ども向けのプログラムを提供したり
演奏したりという事が多いと思うんですけども、私たちが当初から一貫して
理念として掲げているのが、やっぱり本当のクラシックのピアニストだったりとか
芸術家が本当に心を込めて作ったもの。それを演奏する人っていうのを
子どもが分からないはずがないと思ったんですね
そういった選曲(子ども向け)は一切せず、そして私たちが人生をかけて学んでいる
そして追求している芸術だったり、作品だったりとかっていうものを
ただ本当に純粋に子どもたちに聴いていただくっていう形です
なので一般の子供向けコンサートと言われるような選曲はせずに
非常にディープなクラシックの曲だったりとか
ベートーヴェンのソナタだったりとかも後期の曲を選んで
弾いたりとかするんですけれども、それでもやっぱり子どもは集中して聴きますね
なのでそれを実証できたし
体感できたっていうのを私たち芸術家にとっても、すごく大きな収穫でもありました

碓井:
あと補足させていただくと、その時の空気感とか
その子どもさんの様子とか、今日のどのような方が
来ているかによって、子どもさんは飽きてきたりそういうときによって
私たちはすぐに曲をチェンジして、要するにレパートリーが膨大にありますので
決め打ちで演奏会を進めていくのではなく、対話しながら進めていくという
すごい興味深い方式をとっています

親御さんの感想

大藪:
毎回アンケートを頂いているんですけども
非常に満足したというふうに書いていただいていて、このような企画っていうのは他にはやはりないので
純粋に親もクラシックを楽しめる、そして間近に楽しめるっていうのはあまりないのでそれは本当に
喜ばれていて私たちもとても嬉しく思っています

コロナ禍での活動

大藪:
始めたのが2021年の1月なんですね。これはもうコロナが始まっている頃で
先ほど子どものためのコンサートをしたいっていう
そもそもずいぶん昔から思っていたことで
でもこういう風にコロナがやってきてしまった、コロナ禍になってしまったときに
皆さんそれぞれの仕事で思われたと思うんですけれども
自分も何かこういう時代に何かできることはないかなって思いました
それで碓井くんに相談したところ
「いや、今でもできる」と「今だからこそやるべきだ」って言われて
「そうなの」ってちょっとびっくりしたんですけど
それでも最初はやっぱりなんかちょっと自分自身も、ちょっとみんなメンタルが落ちるときなので
できるかなってすごく不安があったんですけど、彼は一貫して絶対にやったほうがいい
というふうに言ってくれていて、毎月1回行わせていただいているので
今までもこれからも、こういった形でコロナ禍であろうと
やはりできることというものを探って、提供していけたらいいなと思っています

碓井:
そうですね、世界中でコロナ禍になって文化的な活動がどういうふうになっているか
というのはやはり今のインターネットで調べたり世界中に私も
友人がいますので色々探っているとやはり二手に分かれていて
積極的に活動していて、感染対策を施してやっているグループと
これは今はきついからちょっとやめようよというグループが
二つに分かれていると思うんですね
リスクを取ることというか、それはおかしいんですけど
きちんとした上でエビデンスをとって活動する方を選んで
しかもそれを1ヶ月に1回継続的にやることは、とても意義のあることですので
それをモットーに邁進してきました

大藪:
コロナ禍であろうと子供の教育、子供の学びというものが
止まってはいけないって言っているんですね
なので、その今の時代に生きている子、生まれた子たちでも
やっぱり同じように、そういう学びだったりとか
芸術に触れる機会だったりとかっていうものが与えられる時代でありたいですし
そしてそういうものを求めている人たちのためにやっぱり動ける団体でありたいなというのは
とても思っています。そのために感染対策だったりとかってことを厳格に行って
安心して来ていただけるような形にしています

碓井:
最初の頃とかは、緊急事態とかまん延防止で
大人たちはお酒を我慢しなきゃいけなかったですよね
でも子供たち、その教育とか文化的なことを我慢させてしまったら
その間にどんどん成長してしまうので、これは待ったなしなので
ちょっとここの活動は絶対外せないなというその理念もありました。
私は今横浜でオーケストラのジェネラルマネジャーをやっているんですか
そのオーケストラは国際的に活動しておりまして
あと私自身がウィーンに20年住んでいることがありまして
ウィーンフィルの事務局にも友人がいるので
そこからの世界中の感染対策がリアルタイムに入ってくるんですね
それと横浜でやっています、オーケストラのステージマネージャーの友人たちからも
日々演奏会をやって、その感染対策はどのようなエビデンスで、どのような結果が
出たかというのはリアルタイムに入ってきますので
それを全部沖縄に持ってきて、大藪さんに伝えて
それを咀嚼して、ここに適用するという方式をとりました
あとはそうですね、2021年の6月は兵庫県で、緊急事態宣言が出ているにもかかわらず
子供のための国際音楽祭というのがあるんですけど、そこで5日間で、32公演やって
もちろん感染者ゼロであったんですけど、市長さんとか知事さんの協力も得たんですが
自信ある結果も、沖縄に全て投入したということで、この活動ができた
できてきたということはあります

今後の展望

大藪:
これまで続けてきたことっていうものは、この理念をやっぱり継続して
何年も経っていくってことがすごく重要だと思っていますので
最初、私たちが掲げた理念を大切にずっと続けていきたいというのが
まず一つと、また私たちだけではなくて、もういろんな方がこういった
子供たちの芸術の触れ合う機会に対して関心を持っていらっしゃいますし
また碓井先生も世界的な教育機関の方々だったりとか
エルシステマの方々だったりとかっていう、そういう方々のご支援もありますし
また今後の展望も私たちの理念に
寄り添っていただける方々がたくさんいらっしゃいますので
そういった人たちと一緒にこの沖縄での子どもに対しての
クラシック音楽だったりとか芸術体験だったりとかということを
続けていきたいなと思っています

碓井:
世界中に私も行くんですけど、必ず沖縄の出身の方っていらっしゃるんですよね
その方と私がこういう活動をしてますよとか
あとは外交官の方でも沖縄出身の方がいらっしゃったり
沖縄に魅了されている方がすごくいらっしゃるので
そういう方とも連携していって今後の活動を続けていきたいと思うんですけど
例えば先ほど言われたベネズエラでエル・システマというのは
世界的な教育機関ですし、あとロンドンのロイヤル・オブ・ミュージックとか
そういうところと連携することによって
沖縄を最前線、目の前に出すことによって
これをどうやって発展できるかということを引き続きみなさんと話し合って
今後も活動を続けていきたいと思います

大藪:
子どもたちに、この国際的な視点を持っていただけるということは
すごく大事なことなのでこれからの世の中で国際的
特に沖縄はそういう場所でもありますし
もっと音楽を通じてでも国際的な芸術だったりとか
教育だったりとかっていうところにつなげられるような企画も
考えていきたいなと思っています

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